心臓の刺激伝導系|超簡単まとめ😸シリーズ

心臓の刺激伝導系ってなに?だにゃん 🐾

ざっくりイメージ

心臓の刺激伝導系は、心臓を規則正しく動かすための
「自家発電 + 超高速通信ネットワーク」だにゃん
電気信号がどんなルートで流れて、どんな意味があるのかを
かんたんに整理してみるにゃ〜

1. 電気刺激の発生と伝達ルートだにゃん ⚡

心臓の中には、特殊心筋でできた専用の「電気回路」があるにゃん
ここを電気が順番に流れることで、心房→心室がリズムよく動くんだよ

電気の旅ルート(ざっくり)
洞房結節 → 結節間伝導路 → 房室結節 → ヒス束 → 右脚・左脚 → プルキンエ繊維 → 固有心筋
順番 部位 キーワード かんたん説明
1 洞房結節 SA結節 / 自動能 右心房にある心臓のメインペースメーカーだにゃん
自分で勝手に膜電位が変わって脱分極を起こし、
「心拍のリズム」を作っているにゃん
2 結節間伝導路 心房筋伝導 洞房結節で生まれた刺激が、心房全体に広がる道だにゃん
心房をキュッと縮めて、心室へ血液を送り込む役割があるよ
3 房室結節 AV結節 / 伝導遅延 心房と心室の境目にある中継所だにゃん
わざと電気を約0.1秒だけ遅らせることで、
心房が縮みきって心室に血液をためる時間を作っているにゃん
4 ヒス束 Bundle of His 房室弁の輪を貫いて、心室へ電気を届ける唯一の高速道路だにゃん
5 右脚・左脚 Bundle Branches 心室中隔で左右に分かれて、心尖部へ向かって一気に信号を落とすにゃん
ここから心室のあちこちへ電気が広がっていくよ
6 プルキンエ繊維 Purkinje fibers 心室の内側に網目状に張り巡らされた超高速回路だにゃん
最終的に固有心筋へ刺激を渡して、心室をドカンと収縮させるよ

2. 生理学的に超重要な「2つのポイント」だにゃん 🎯

ポイント① 房室結節の「わざと遅延」

もし心房と心室が同時に縮んじゃうと、心房から心室へ血液を押し込めないにゃん
そこでAV結節が一瞬電気をストップして、
「心房が縮みきる → 心室に血液がたまる」時間を確保しているんだよ

ポイント② 心室は「下から上へ」しぼり出す

刺激は心室の底(心尖部)から先に入り、
上にある出口(大動脈・肺動脈)へ向かって伝わるにゃん
歯磨き粉のチューブを下からキュッと絞るみたいに、
効率よく血液を噴射できる仕組みになっているよ
さらに、心室の壁は心内膜下(内側)が先に興奮して、心外膜下(外側)が後から包み込むように収縮(内から外へ伝播)するにゃん!
もし順番が逆(外が先)だと、弛緩している内側の心筋をねじ切っちゃってポンプとして破綻するから、このドミノ順が命なんだにゃん!

3. 心電図(ECG)波形との対応だにゃん 📈

さっきの電気の流れを、体の表面から記録したものが心電図だにゃん

R / \ / \ T P / \ / \ _/\_ \___/ \_ Q S |P波| QRS波 |T波|
  • P波: SA結節からの電気刺激が心房全体に広がった瞬間だにゃん
  • PQ間隔: AV結節で電気が遅れている「タメ」の時間だにゃん
  • QRS波: ヒス束〜プルキンエ繊維を通って、心室が一気にドカンと興奮した波形だよ
  • T波: 興奮した心室が、元の電気状態(充電状態)に戻る過程だにゃん

4. 心筋細胞の活動電位(相0〜相4)だにゃん 🔋

固有心筋(働く心筋)では、イオンの出入りによって膜電位が急激に変化するにゃん
「どのイオンが動いているか」をざっくり押さえると、不整脈の理解がぐっと楽になるよ

名前 主なイオンの動き ざっくり意義
相0 急速脱分極相 Na⁺の急激な流入 電位依存性Na⁺チャネルが開いて、
約 −90 mV → +20 mV付近まで一気に電位が跳ね上がるにゃん
「スイッチON!」の瞬間だよ
相1 初期一過性再分極相 Na⁺不活性化 + K⁺流出 Na⁺チャネルが閉じて、K⁺がちょっと外へ出るにゃん
電位が少しだけ下がる「ひと息タイム」だよ
相2 プラトー相 Ca²⁺流入 ≒ K⁺流出 L型Ca²⁺チャネルからのCa²⁺流入と、K⁺流出が釣り合って電位がほぼ横ばいになるにゃん
入ってきたCa²⁺が筋小胞体からのCa²⁺放出を誘導して、
心筋収縮の引き金になるよ
相3 急速再分極相 Ca²⁺閉鎖 + K⁺大量流出 Ca²⁺チャネルが閉じて、K⁺がどんどん外へ出るにゃん
正電荷が外へ逃げて、静止電位へ戻っていく段階だよ
相4 静止電位期 K⁺チャネル・ポンプ維持 固有心筋では、内向整流K⁺電流やNa⁺/K⁺ポンプで約 −90 mVをキープするにゃん
ペースメーカー細胞では、funny電流(歩調取りナトリウムチャネル:pacemaker Na⁺ channel)などで相4でも少しずつ電位が上がり、
自動的に次の拍動へ向かっていくよ(緩徐脱分極)

5. 心刺激伝導系の障害と不整脈だにゃん 💔

不整脈はざっくり、「刺激を作る側の異常」
「刺激を伝える側の異常」に分けて考えるとわかりやすいにゃん

① 刺激生成の異常(勝手に変な電気が出る)

  • 異常自動能: 本来自発脱分極しない固有心筋やプルキンエ繊維が、虚血・低K⁺・心拡大などで静止電位が浅くなり、相4で勝手に脱分極して期外収縮などを起こすにゃん
  • トリガードアクティビティ: 先行する活動電位の途中で「後脱分極」が出現し、閾値を超えると連続発火する現象だにゃん
  • 早期後脱分極(EAD): 相2〜3の途中で発生。薬剤性Long QT症候群や低K⁺でCa²⁺チャネルが再活性化し、致死的なTorsades de Pointesに移行しやすいにゃん
  • 遅延後脱分極(DAD): 再分極直後の相4で発生。ジギタリス中毒や交感神経過緊張による細胞内Ca²⁺過負荷が原因で、Na⁺/Ca²⁺交換体を介した一過性内向電流がトリガーになるにゃん(※ジギタリスがNa⁺-K⁺ポンプを阻害することで、間接的にCa²⁺の細胞外汲み出しが止まり、細胞内Ca²⁺過負荷が起きるのが本態だにゃん!)

② 刺激伝導の異常(回路のぐるぐる&途絶)

  • リエントリー(Reentry):
    電気が一方向に抜けず、輪を描くようにグルグル回り続ける現象だにゃん
    「二重伝導路」「一方向性ブロック」「遅延伝導」が揃うと成立して、
    心房細動・心房撲動・心室頻拍など頻脈性不整脈の最大の原因になるよ
  • 伝導ブロック:
    伝導系のどこかで電気の伝達が遅れたり、途中で途絶したりする現象だにゃん
    ・洞不全症候群:SA結節の機能低下や洞房ブロック。
    ・房室ブロック:AV結節〜ヒス束での伝導不全(1〜3度)。
    ・脚ブロック:右脚・左脚の途絶で、QRSがワイドになる原因だにゃん