獣医学ベーシックライブラリは、獣医師国家試験および愛玩動物看護師国家試験の対策に特化した学習ポータルです。過去問題の分析にもとづく出題比率から重要分野への導線を整理し、解説記事・電子ブック・演習コンテンツを分野別に配置しています。
国家試験の学習でもっとも時間を失いやすいのは、「どの分野に、どれだけ時間を配分すべきか」がわからないまま手をつけることです。全分野を均等に学ぶのは効率が良くありません。本サイトは出題比率を起点に構成することで、限られた時間を配点の大きい分野へ振り向けられるようにしています。
出題比率から見る学習の優先順位
獣医師国家試験は必須問題、学説試験A・B、実地試験C・Dで構成されます。分野ごとの配点には大きな偏りがあり、臨床獣医学だけで全体の3分の1以上を占めます。
図:獣医師国家試験の分野別出題比率。臨床獣医学が最大の配点を占め、基礎獣医学と伝染病学がこれに続く。感染症は法規・公衆衛生と横断して出題されるため、分野の境界は流動的である。
本サイトに掲載する出題比率は、第73回〜第77回獣医師国家試験(計1,030問)を編集部が分野別に分類集計したものです。分類は出題形式ではなく設問の主題に基づいており、複数分野にまたがる設問は主たる分野に計上しています。
この分布から導かれる方針は明確です。臨床獣医学・基礎獣医学・伝染病学の3分野で全体のおよそ7割を占めるため、まずここを確実に固めることが合格への最短経路になります。一方、法規や中毒学は配点こそ小さいものの、必須問題で毎年出題され、範囲が狭く得点しやすいという性質があります。配点の大きさと学習効率は必ずしも一致しません。
学習の進め方
本サイトのコンテンツは、「理解 → 演習 → 弱点補強」という3段階で使うことを想定して作られています。
- 重要テーマを解説で理解する— 解説記事や電子ブックで、機序から治療までを一本の流れとして押さえます。丸暗記ではなく「なぜそうなるか」を掴むことが、実地試験の症例問題に直結します。
- 問題を解いて定着させる— 分野別の問題集やフローチャート式問題で、知識を使える形に変換します。
- クイズ形式で弱点を洗い出す— カード式分類問題、推理型問題、ジグソーパズル問題で、あいまいな部分を見つけて解説に戻ります。
とくに実地試験C・Dは全体の3分の1を占め、臨床分野の症例問題が集中します。検査値や画像所見から疾患を特定する形式が中心となるため、「疾患名を知っている」段階では得点になりません。解説と演習を往復することを前提に構成しています。
学習コンテンツの種類
| 形式 | 内容 | 適した使い方 |
|---|---|---|
| 解説記事 | 1テーマを機序から治療まで掘り下げたテキスト解説。図表と確認問題つき | 重要疾患を最初に理解する段階 |
| 解説ブック | 1テーマを1冊にまとめた電子ブック。目次・全文検索・図解つき | 生理や薬理を体系的に押さえたいとき |
| フローチャート式問題 | 分岐をたどりながら鑑別を進める形式 | 診断の思考手順を身につける |
| カード式分類問題 | 提示された項目を正しい分類へ振り分ける形式 | 分類の暗記(ウイルス、アレルギー型など) |
| 推理型問題 | 手がかりから疾患を絞り込む形式 | 症例問題への橋渡し |
| ジグソーパズル問題 | 構造や流れを組み立てる形式 | 解剖・生理の空間的理解 |
CONTENT PORTALS
学習コンテンツの入口
読んで学ぶ教材から、手を動かして覚えるゲームまで。それぞれのポータルから各コンテンツへ進めます。
FLOWCHART SERIES
フローチャートクイズ
分岐をたどりながら答えを絞り込んでいくクイズ集です。生活環や分類のように「順を追って判断する」内容を、道筋そのものとして残せます。
DEDUCTION GAME SERIES
推理ゲーム
ヒントを1つずつ開けながら答えを絞り込む推理ゲームです。人獣共通感染症の正体を突き止めるものと、所見から動物種を当てるものを収録しています。
KANTAN SERIES
NEW超簡単まとめ😸シリーズ
むずかしい仕組みを、猫が語り口でやさしく解説するシリーズです。まず全体像をつかみたいとき、教科書を読む前の一歩目としてお使いください。
BOOK LIBRARY
解説ブックライブラリ
分野別の解説ブックを一覧から探せるライブラリです。循環器・血液・内分泌から感染症・薬理まで、メカニズムを中心にまとめた電子図書を収録しています。
QUIZ SERIES
国家試験対策クイズ
獣医師国家試験・愛玩動物看護師国家試験の対策として、過去の出題形式を参考にしたオリジナル問題を分野別に収録したクイズシリーズです。
JIGSAW SERIES
ジグソーパズルクイズ
体のしくみの「順序」と「対応」を、ピースを並べ替えながら手を動かして覚えるクイズ集です。刺激伝導系・凝固カスケード・TCAサイクルなどを収録しています。
CARD GAME SERIES
カード分類ゲーム
札を一枚ずつめくって二択で答え、当てた札を手元に集めていく学習ゲームです。法定伝染病28疾病やウイルスの分類などを扱っています。
想定している利用者
- 獣医学生— 国家試験対策、および共用試験・定期試験の補助教材として
- 愛玩動物看護学生— 愛玩動物看護師国家試験の対策として
- 獣医師— 専門外領域の知識の再確認、若手指導の資料として
- 愛玩動物看護師— 臨床現場で必要となる病態や検査値の理解のために
臨床獣医学
出題比率 35〜40%(最重要)国家試験の最大ボリュームを占める分野です。症例問題・画像問題・治療選択がここに集中し、とくに実地試験C・Dの7〜8割が臨床分野で占められます。内科・外科・繁殖・循環器・皮膚・神経を含みますが、なかでも内科学の配分がもっとも大きくなっています。
内科(総論)
内科 > 消化器
- 消化器の出題傾向と重要テーマまとめ
- 牛の第四胃変位(LDA・RDA)
- 牛の第一胃アシドーシス
- 犬の胃拡張捻転症候群(GDV)
- 犬の膵外分泌不全(EPI)
- 猫の巨大結腸症
- 消化管吸収機構とGI薬理
- 犬の慢性炎症性腸症(IBD)
- 猫の慢性炎症性腸症(CIE)
- 猫の肝リピドーシス
内科 > 内分泌・代謝
- 内分泌・代謝の出題傾向と重要テーマまとめ
- クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
- アジソン病(副腎皮質機能低下症)
- 犬と猫の糖尿病
- インスリノーマ
- 猫の甲状腺機能亢進症
- 犬の甲状腺機能低下症
- 犬と猫の副腎皮質
- 犬と猫の血糖調節メカニズム
- 猫の甲状腺
- 犬の甲状腺
- 犬と猫の高脂血症
- 内分泌|超簡単まとめ😸シリーズ
内科 > 血液・免疫
- 血液・免疫の出題傾向と重要テーマまとめ
- 免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
- バベシア症
- 一次止血(vWD・血小板減少症)
- 二次止血(血友病A・B)
- 犬と猫の血液検査項目
- 血液塗抹細胞模式図
- 犬と猫の止血凝固
- 犬と猫の赤血球生成
- 犬と猫の黄疸
内科 > 腎泌尿器
- 腎泌尿器の出題傾向と重要テーマまとめ
- 慢性腎臓病(CKD)
- 尿石症(ストルバイト・シュウ酸カルシウム)
- 猫の多発性嚢胞腎(PKD)
- 犬と猫の腎臓 — 尿生成編
- 犬と猫の腎臓 — 赤血球生成編
- 尿生成と利尿薬|超簡単まとめ😸シリーズ
循環器
神経
皮膚
繁殖
基礎獣医学
出題比率 20〜25%(学説Aの約75%)解剖・生理・生化学・薬理を含み、学説試験Aの中心領域となる分野です。基礎の理解は臨床問題の得点に直結します。とくに薬理は、作用機序を押さえておけば学説Bでも実地試験でも応用が利きます。
伝染病学
出題比率 15〜18%細菌・ウイルス・寄生虫を扱い、公衆衛生学および法規と横断して出題される最重要分野のひとつです。寄生虫だけで5〜7%を占める年もあります。病原体の分類と、それぞれの伝播経路・宿主・診断法をセットで整理することが要点です。
公衆衛生学
出題比率 15〜18%食中毒・環境衛生・ズーノーシス・輸入規制などを扱います。食品衛生学だけでこの分野の約40%を占め、疫学統計は実地試験で確実に満点を狙える得点源です。数値と法律の対象を問う設問が中心で、覚えた分・計算できる分がそのまま点になります。
病理学・臨床病理学
出題比率 6〜8%組織像・血液像・止血凝固・画像診断を扱い、実地試験での出題が多い分野です。検査値の読み方は臨床各科の症例問題にも直結するため、配点以上の学習効果があります。
免疫学
出題比率 3〜5%補体・アレルギー型・自然免疫・獲得免疫を扱い、伝染病学と基礎獣医学の橋渡しとなる分野です。範囲が限られているため、分類さえ押さえれば安定して得点できます。
中毒学
出題比率 3〜5%植物毒・化学物質・治療薬の使い分けを扱い、臨床と公衆衛生の両方に関連します。原因物質と特徴的な症状、そして解毒薬の組み合わせで整理するのが効率的です。
- 推理型問題(中毒)
- 解説記事:準備中
法規
出題比率 2〜3%獣医師法・家畜伝染病予防法・感染症法などを扱います。配点は小さいものの必須問題で毎年出題され、届出・規制・輸入検疫が頻出です。範囲が狭く、覚えた分がそのまま得点になる分野です。
- 家畜伝染病予防法と届出伝染病
- 狂犬病予防法・感染症法との関係(狂犬病の記事内)
- 食品衛生の法規と獣医職の役割
- カード式分類問題(法定伝染病)
- 獣医師法・感染症法の解説記事:準備中
国家試験対策オリジナル問題集
過去の出題形式を分析して作成したオリジナル問題を、試験区分別に収録しています。解説つきで、間違えた項目から該当する解説記事へ戻れるように構成しました。
コンテンツの制作方針
本サイトの解説記事・電子ブックは、獣医学専門ライターが標準的な教科書および原著論文に基づいて執筆し、獣医師が監修しています。オリジナル問題についても、出題内容・選択肢の妥当性・解説の正確性を獣医師が検証したうえで公開しています。
教育目的で情報を提供しており、診療行為を行うものではありません。内容の正確性には十分配慮していますが、実際の診療に関する判断は必ず担当獣医師の指示に従ってください。
編集・監修:Vet Study Library 編集部
監修者:獣医師(農林水産省 獣医師名簿第44733号登録)/小動物臨床13年、環境衛生監視員としての実務経験、獣医療系出版社での獣医学情報誌・獣医学書籍の編集経験、医療系情報サイトでの執筆経験
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