繁殖学(性周期・妊娠・分娩)の頻出ポイント|愛玩動物看護師国家試験対策

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VETERINARY NURSE EXAM / 頻出分野の解説

繁殖学(性周期・妊娠・分娩)の頻出ポイント

犬と猫の繁殖は、発情のしかたから違います。この分野では、性周期、腟の細胞の検査、妊娠と分娩、生まれたての子のケア、不妊・去勢手術がよく問われます。実地問題では、腟の細胞の顕微鏡写真も出題されます。順番に流れで確認していきましょう。

第1〜4回の出題数34問
1回あたり約8問
区分の内訳(4回分)必須5・一般15・実地14

この記事で学ぶこと

  1. 犬の性周期の4つの時期と、猫との違い
  2. 腟スメアで見える細胞の変化
  3. 妊娠の診断と、分娩が近いサイン
  4. 分娩の流れと、難産を疑うとき
  5. 新生子のケアと、不妊・去勢手術の目的

1. 犬の性周期 ― 4つの時期

  1. 発情前期(約1週間〜10日):陰部が腫れ、出血が見られる。雄を引きつけるが、まだ交配を受け入れない
  2. 発情期(約1週間〜10日):雄を受け入れる時期。この時期に排卵する
  3. 発情休止期(約2か月):妊娠していてもいなくても、黄体からホルモンが出続ける
  4. 無発情期:次の発情までの静かな時期

犬の発情は、季節に関係なく年に1〜2回です。妊娠していないのに、お乳が張ったり、巣作りをしたりする偽妊娠が見られることもあります。

猫との違い

猫は日が長い季節(春から秋)に、くり返し発情します。交尾の刺激で排卵する交尾排卵の動物で、交尾がないと排卵しないことが多いのが特徴です。発情期の猫は、大きな声で鳴いたり、体をくねらせたりします。

2. 腟スメア ― 細胞で時期を知る

腟の粘膜を綿棒でこすってスライドガラスに塗り、染色して細胞を見ます。犬の交配の時期を決めるのに役立ちます。

時期見える細胞
発情前期赤血球と、核のある上皮細胞。しだいに角化した細胞が増える
発情期角化した上皮細胞(核がない、または小さい、角ばった細胞)がほとんどになる。好中球はほとんど見られない
発情休止期角化した細胞が急に減り、好中球と核のある上皮細胞がふたたび増える

3. 妊娠と分娩の準備

  • 妊娠期間:犬も猫もおよそ2か月(犬は約63日)
  • 超音波検査:交配後3〜4週ごろから、胎子の入った袋や心臓の動きが見える
  • X線検査:妊娠の後半(目安として交配後45日ごろ以降)に胎子の骨が写るので、胎子の数を数えられる
  • 分娩が近いサイン:犬では、分娩の前日ごろに体温が1℃ほど下がる。落ち着きがなくなり、巣作りをする
看護のポイント ― 飼い主さんへの説明

分娩が近づいたら、朝晩に体温を測ってもらい、静かで暖かく、母親が落ち着ける産箱を用意してもらいます。

4. 分娩の流れと難産

  1. 第1期(開口期):子宮の出口が開いていく。落ち着きがなく、息が荒くなる
  2. 第2期(産出期):強いいきみで胎子が生まれる
  3. 第3期(後産期):胎盤が出る

多くの子を産む犬や猫では、第2期と第3期をくり返します。

難産を疑うとき(すぐに連絡を)
  • 強いいきみが続いているのに、なかなか生まれない
  • 次の子が生まれるまでの間隔が長すぎる
  • 最初の子が生まれる前に、緑色や黒っぽいおりものが出る
  • 母親がぐったりしている

5. 新生子のケア

  • 生まれたばかりの子は自分で体温を保てないので、保温がとても大切
  • 最初のお乳(初乳)には、病気から守る抗体(移行抗体)が含まれる。早めに飲ませる
  • 毎日体重を測り、増えているか確認する
  • 母親が世話をしないときは、陰部を刺激して排尿・排便を助ける

6. 不妊・去勢手術

予防できること
雌(不妊手術)望まない妊娠、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍(早い時期の手術ほど予防効果が高い)、発情のストレス
雄(去勢手術)精巣の腫瘍、前立腺の病気、会陰ヘルニア、マーキングなどの行動

手術のあとは、エネルギーの消費が減って太りやすくなるので、食事の量の見直しを伝えます。

繁殖学のまとめ ― 試験の前にもう一度

ここだけは押さえよう
  • 犬の性周期:発情前期(出血)→ 発情期(排卵)→ 発情休止期(約2か月)→ 無発情期
  • 猫は日が長い季節に発情し、交尾排卵
  • 腟スメア:発情期は角化した上皮細胞がほとんど、発情休止期に好中球が増える
  • 妊娠期間は約2か月。X線は妊娠後半に胎子の数を数えられる
  • 犬は分娩の前日ごろに体温が約1℃下がる
  • 新生子は保温と初乳が大切。不妊手術で子宮蓄膿症と乳腺腫瘍を予防

繁殖学の確認問題

問題をタップすると答えが開きます。まずは自分で答えを考えてから開いてみてくださいね。

Q1. 犬が雄を受け入れ、排卵するのは性周期のどの時期ですか?

答え:発情期です。その前の発情前期には出血がありますが、まだ雄を受け入れません。

Q2. 犬の発情期の腟スメアで、ほとんどを占める細胞は何ですか?

答え:角化した上皮細胞です。発情休止期になると好中球が増えます。

Q3. 分娩が近い犬で、前日ごろに見られる体温の変化は何ですか?

答え:体温が1℃ほど下がります。

Q4. 胎子の数を数えるのに適した検査と時期はどれですか?

答え:妊娠後半のX線検査です。胎子の骨が写るようになってから数えます。

Q5. 雌犬の不妊手術で予防できる病気を2つ挙げてください。

答え:子宮蓄膿症と乳腺腫瘍です。乳腺腫瘍は、早い時期に手術するほど予防効果が高くなります。

REVIEW DECK mini

覚えたことを、忘れないうちに

この記事の確認問題は「復習デッキmini」にも入っています。忘れかけたころにもう一度出てくるカードで、1日5分から復習できます(全17分野・85問)。

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執筆・編集:Vet Study Library 編集部
監修:獣医師(農林水産省 獣医師名簿第44733号登録)
出題数は、第1回〜第4回愛玩動物看護師国家試験(計800問)を編集部が分類・集計したものです(推定)。本ページは学習支援を目的とした教育用コンテンツです。実際の診療や看護は、獣医師の指示に従ってください。