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VETERINARY NURSE EXAM / 頻出分野の解説
内科疾患と看護の頻出ポイント
内科疾患の問題では、「どんな症状が出るか」と「看護や飼い主さんへの説明で大切なこと」がセットで問われます。必須問題でもとても多く出る分野です。病気の名前を覚えるだけでなく、その子のそばで何に気をつければよいかをイメージしながら読んでみてくださいね。
この記事で学ぶこと
- 「多飲多尿」が出る病気と、それぞれの特徴
- 腎臓病・糖尿病のおうちでのケアと、低血糖のサイン
- 心臓病で「寝ているときの呼吸数」を数える理由
- 皮膚の病気と耳の病気の看護
- すぐに病院に来てほしい症状(尿が出ない、中毒、けいれん)
1. 「多飲多尿」から考える病気
お水をたくさん飲み、おしっこもたくさん出る状態を多飲多尿といいます。いくつもの病気のサインになるので、まとめて覚えておくと便利です。
| 病気 | 多い動物 | いっしょに見られること |
|---|---|---|
| 慢性腎臓病 | 高齢の猫に多い | 体重が減る、毛づやが悪い、吐く、食欲が落ちる |
| 糖尿病 | 犬・猫 | よく食べるのにやせる(多食・体重減少) |
| 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群) | 中高齢の犬 | よく食べる、おなかがふくれる、左右対称の脱毛、皮膚が薄くなる |
| 子宮蓄膿症 | 避妊していない中高齢の雌犬 | 発情のあと1〜2か月ごろに、元気がない、陰部からうみが出る(出ないこともある) |
慢性腎臓病の看護
- リンやタンパク質の量を調整した療法食を続けられるよう、飼い主さんを支えます
- いつでも新鮮な水を飲めるようにし、水を飲む量や尿の様子を記録してもらいます
- おうちで皮下輸液をすることもあります。やり方を練習し、不安を聞き取ることも大切です
糖尿病の看護
- インスリン注射は、決まった時間に、食事とセットで行います。打ち方、保存方法を一緒に確認します
- インスリンが効きすぎると低血糖になります。ふらつく、ぼんやりする、ふるえる、けいれんする、といったサインを伝え、起きたときはブドウ糖などを口の粘膜に塗って、すぐに病院へ連絡するよう説明します
2. ホルモンの病気 ― 甲状腺
- 甲状腺機能亢進症(高齢の猫に多い):よく食べるのにやせる、落ち着きがない、心拍数が多い、吐く
- 甲状腺機能低下症(犬に多い):元気がない、太りやすい、寒がる、毛が薄くなる
「猫は甲状腺機能亢進症、犬は甲状腺機能低下症が多い」は、反対にして覚えてしまいやすいところです。
3. 心臓の病気
- 僧帽弁閉鎖不全症(小型の高齢犬に多い):心臓の弁がきちんと閉じず、血液が逆流する。心雑音、咳、疲れやすい。進むと肺に水がたまり(肺水腫)、呼吸が苦しくなる
- 肥大型心筋症(猫に多い):心臓の壁が厚くなる。症状が出にくいが、心臓でできた血のかたまりが血管に詰まり、急に後ろ足が動かなくなることがある
心臓病の犬や猫では、ぐっすり寝ているときの呼吸数を、おうちで数えてもらいます。数が増えてきたら(目安として1分間に40回を超えるなど)、肺に水がたまり始めているサインかもしれません。早めに連絡してもらうよう伝えましょう。
4. 皮膚と耳の病気
- アトピー性皮膚炎:顔、耳、足先、わきの下、おなかなどをかゆがる。体質に関わり、長くつきあう病気
- 食物アレルギー:特定の食べ物に反応してかゆくなる。原因を探すため、決められたフードだけを一定期間食べる除去食試験を行う。その間はおやつも決められたものだけにしてもらう
- 膿皮症:皮膚に細菌が増えて、赤いぶつぶつやかさぶたができる
- 外耳炎:耳をかゆがる、頭を振る、においがする。垂れ耳の犬や、耳の中に毛が多い犬に多い
シャンプー療法では、決められた時間、泡を皮膚にのせておくこと、すすぎ残しがないようにすること、しっかり乾かすことが大切です。
5. すぐに病院に来てほしい症状
- おしっこが出ない:雄猫がトイレに何度も行くのに尿が出ないときは、尿道に結石などが詰まっている可能性があります。半日〜1日で命にかかわることもある緊急事態です
- 中毒:
- タマネギ・ネギ類:赤血球が壊れて貧血になり、赤い尿が出る(加熱しても危険)
- チョコレート:興奮、ふるえ、不整脈
- キシリトール(犬):急に血糖が下がる
- ユリ(猫):花粉や花瓶の水でも、急な腎臓の障害を起こす
- ブドウ・レーズン(犬):急な腎臓の障害を起こす
- けいれん(てんかん発作など):発作中は無理に押さえず、まわりの危ないものをどけて、発作の時間と様子を記録します。長く続く、何度もくり返すときはすぐに病院へ
緊急のサインは、ふだんの診察のときに、わかりやすい言葉で前もって伝えておくことが大切です。「こんなときはすぐに電話してくださいね」と具体的に伝えると、飼い主さんも安心できます。
内科疾患と看護のまとめ ― 試験の前にもう一度
- 多飲多尿:慢性腎臓病(高齢猫)、糖尿病、副腎皮質機能亢進症(犬)、子宮蓄膿症(未避妊の雌犬)
- 糖尿病のインスリンは食事とセット。低血糖のサイン(ふらつき、ふるえ、けいれん)を伝える
- 猫は甲状腺機能亢進症、犬は甲状腺機能低下症が多い
- 心臓病では、寝ているときの呼吸数を数えてもらう
- 雄猫の尿が出ないのは緊急事態
- タマネギ(貧血)、キシリトール(犬の低血糖)、ユリ(猫の腎障害)、ブドウ(犬の腎障害)
内科疾患と看護の確認問題
問題をタップすると答えが開きます。まずは自分で答えを考えてから開いてみてくださいね。
Q1. よく食べるのにやせていく高齢の猫で、心拍数も多い。考えられるホルモンの病気は何ですか?
答え:甲状腺機能亢進症です。犬では反対に、甲状腺機能低下症が多く見られます。
Q2. 糖尿病の犬で、インスリンが効きすぎたときに見られるサインを挙げてください。
答え:ふらつき、ぼんやりする、ふるえ、けいれんなどの低血糖のサインです。
Q3. 心臓病の犬の飼い主さんに、おうちで数えてもらうとよいものは何ですか?
答え:ぐっすり寝ているときの呼吸数です。増えてきたら、肺に水がたまり始めているサインのことがあります。
Q4. 雄猫がトイレに何度も行くのに、おしっこが出ていません。どう対応すべきですか?
答え:尿道が詰まっている可能性がある緊急事態です。すぐに受診してもらいます。
Q5. 犬がキシリトール入りのガムを食べてしまいました。何が起こるおそれがありますか?
答え:インスリンが大量に出て、急に血糖が下がる(低血糖)おそれがあります。
REVIEW DECK mini
覚えたことを、忘れないうちに
この記事の確認問題は「復習デッキmini」にも入っています。忘れかけたころにもう一度出てくるカードで、1日5分から復習できます(全17分野・85問)。
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参考サイト
- 農林水産省「愛玩動物看護師」国家試験の日程、受験資格、制度についての情報
- 一般財団法人 動物看護師統一認定機構指定試験機関。試験の実施要項や過去の試験問題など