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VETERINARY NURSE EXAM / 頻出分野の解説
繁殖学(性周期・妊娠・分娩)の頻出ポイント
犬と猫の繁殖は、発情のしかたから違います。この分野では、性周期、腟の細胞の検査、妊娠と分娩、生まれたての子のケア、不妊・去勢手術がよく問われます。実地問題では、腟の細胞の顕微鏡写真も出題されます。順番に流れで確認していきましょう。
この記事で学ぶこと
- 犬の性周期の4つの時期と、猫との違い
- 腟スメアで見える細胞の変化
- 妊娠の診断と、分娩が近いサイン
- 分娩の流れと、難産を疑うとき
- 新生子のケアと、不妊・去勢手術の目的
1. 犬の性周期 ― 4つの時期
- 発情前期(約1週間〜10日):陰部が腫れ、出血が見られる。雄を引きつけるが、まだ交配を受け入れない
- 発情期(約1週間〜10日):雄を受け入れる時期。この時期に排卵する
- 発情休止期(約2か月):妊娠していてもいなくても、黄体からホルモンが出続ける
- 無発情期:次の発情までの静かな時期
犬の発情は、季節に関係なく年に1〜2回です。妊娠していないのに、お乳が張ったり、巣作りをしたりする偽妊娠が見られることもあります。
猫は日が長い季節(春から秋)に、くり返し発情します。交尾の刺激で排卵する交尾排卵の動物で、交尾がないと排卵しないことが多いのが特徴です。発情期の猫は、大きな声で鳴いたり、体をくねらせたりします。
2. 腟スメア ― 細胞で時期を知る
腟の粘膜を綿棒でこすってスライドガラスに塗り、染色して細胞を見ます。犬の交配の時期を決めるのに役立ちます。
| 時期 | 見える細胞 |
|---|---|
| 発情前期 | 赤血球と、核のある上皮細胞。しだいに角化した細胞が増える |
| 発情期 | 角化した上皮細胞(核がない、または小さい、角ばった細胞)がほとんどになる。好中球はほとんど見られない |
| 発情休止期 | 角化した細胞が急に減り、好中球と核のある上皮細胞がふたたび増える |
3. 妊娠と分娩の準備
- 妊娠期間:犬も猫もおよそ2か月(犬は約63日)
- 超音波検査:交配後3〜4週ごろから、胎子の入った袋や心臓の動きが見える
- X線検査:妊娠の後半(目安として交配後45日ごろ以降)に胎子の骨が写るので、胎子の数を数えられる
- 分娩が近いサイン:犬では、分娩の前日ごろに体温が1℃ほど下がる。落ち着きがなくなり、巣作りをする
分娩が近づいたら、朝晩に体温を測ってもらい、静かで暖かく、母親が落ち着ける産箱を用意してもらいます。
4. 分娩の流れと難産
- 第1期(開口期):子宮の出口が開いていく。落ち着きがなく、息が荒くなる
- 第2期(産出期):強いいきみで胎子が生まれる
- 第3期(後産期):胎盤が出る
多くの子を産む犬や猫では、第2期と第3期をくり返します。
- 強いいきみが続いているのに、なかなか生まれない
- 次の子が生まれるまでの間隔が長すぎる
- 最初の子が生まれる前に、緑色や黒っぽいおりものが出る
- 母親がぐったりしている
5. 新生子のケア
- 生まれたばかりの子は自分で体温を保てないので、保温がとても大切
- 最初のお乳(初乳)には、病気から守る抗体(移行抗体)が含まれる。早めに飲ませる
- 毎日体重を測り、増えているか確認する
- 母親が世話をしないときは、陰部を刺激して排尿・排便を助ける
6. 不妊・去勢手術
| 予防できること | |
|---|---|
| 雌(不妊手術) | 望まない妊娠、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍(早い時期の手術ほど予防効果が高い)、発情のストレス |
| 雄(去勢手術) | 精巣の腫瘍、前立腺の病気、会陰ヘルニア、マーキングなどの行動 |
手術のあとは、エネルギーの消費が減って太りやすくなるので、食事の量の見直しを伝えます。
繁殖学のまとめ ― 試験の前にもう一度
- 犬の性周期:発情前期(出血)→ 発情期(排卵)→ 発情休止期(約2か月)→ 無発情期
- 猫は日が長い季節に発情し、交尾排卵
- 腟スメア:発情期は角化した上皮細胞がほとんど、発情休止期に好中球が増える
- 妊娠期間は約2か月。X線は妊娠後半に胎子の数を数えられる
- 犬は分娩の前日ごろに体温が約1℃下がる
- 新生子は保温と初乳が大切。不妊手術で子宮蓄膿症と乳腺腫瘍を予防
繁殖学の確認問題
問題をタップすると答えが開きます。まずは自分で答えを考えてから開いてみてくださいね。
Q1. 犬が雄を受け入れ、排卵するのは性周期のどの時期ですか?
答え:発情期です。その前の発情前期には出血がありますが、まだ雄を受け入れません。
Q2. 犬の発情期の腟スメアで、ほとんどを占める細胞は何ですか?
答え:角化した上皮細胞です。発情休止期になると好中球が増えます。
Q3. 分娩が近い犬で、前日ごろに見られる体温の変化は何ですか?
答え:体温が1℃ほど下がります。
Q4. 胎子の数を数えるのに適した検査と時期はどれですか?
答え:妊娠後半のX線検査です。胎子の骨が写るようになってから数えます。
Q5. 雌犬の不妊手術で予防できる病気を2つ挙げてください。
答え:子宮蓄膿症と乳腺腫瘍です。乳腺腫瘍は、早い時期に手術するほど予防効果が高くなります。
REVIEW DECK mini
覚えたことを、忘れないうちに
この記事の確認問題は「復習デッキmini」にも入っています。忘れかけたころにもう一度出てくるカードで、1日5分から復習できます(全17分野・85問)。
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参考サイト
- 農林水産省「愛玩動物看護師」国家試験の日程、受験資格、制度についての情報
- 一般財団法人 動物看護師統一認定機構指定試験機関。試験の実施要項や過去の試験問題など