性周期と排卵を流れでたどる|LHサージから黄体退行まで

流れでたどる|スクロールするたび、流れが一段ずつ動き出す。

発情から排卵、そして次の周期へ
性周期と排卵を流れでたどる

読み進めると、左の図が1段ずつ描き足されます。各段の終わりの問いの答えが、次の段です。図のブロックを押すと、その段へ移動します。

視床下部GnRHを出す下垂体前葉FSH・LHを出す卵胞が育つエストロジェンLHサージLHが一気に増える排卵卵胞が破れる黄体プロジェステロン子宮PGF₂αで黄体退行猫は交尾排卵犬:PGF₂αなしPGF₂α製剤GnRH・hCG視床下部GnRHを波のように少しずつ出す下垂体前葉FSHとLHを出す卵胞が育つエストロジェンを出し、発情が来るLHサージLHが一気に増える排卵卵胞が破れて卵子が出る黄体プロジェステロンで妊娠に備える子宮妊娠しなければPGF₂αで黄体を壊す正のフィードバックプロジェステロンがおさえる(負)黄体退行猫:交尾で排卵犬:子宮のPGF₂αなしGnRH・hCG製剤PGF₂α製剤

1

出発点:視床下部がGnRHを出す

視床下部がGnRHを、波のように少しずつ出します。

GnRHを受けとった下垂体は?

2

下垂体前葉がFSH・LHを出す

下垂体前葉がFSHとLHを出します。FSHは卵巣の卵胞を育てます。

なぜ2つのホルモン?

卵胞を育てるFSHと、排卵と黄体づくりを担うLHで、役割を分けているからです。

育った卵胞は、何を出す?

3

卵胞が育ち、エストロジェンが増える

卵胞が大きくなり、エストロジェンを出します。発情の行動が現れます。

なぜ発情の行動が出る?

排卵の時期に雄を受け入れ、受精の機会を逃さないためです。

エストロジェンが十分に増えると?

4

LHサージ(正のフィードバック)

エストロジェンが高い状態が続くと、ふだんとは逆に、GnRHとLHを一気に増やします(LHサージ)。

ふだんはおさえるのに、なぜ増やす?

卵胞が十分に育った合図で、一度だけ大きな排卵の引き金を引くためです(正のフィードバック)。

LHサージのあとに起こるのは?

5

排卵

LHサージのあと、卵胞が破れて卵子が出ます。

猫は?

猫は、交尾の刺激でLHサージが起こる「交尾排卵」の動物です。

破れた卵胞は、どうなる?

6

黄体がプロジェステロンを出す

破れた卵胞は黄体になり、プロジェステロンを出して、子宮を妊娠に備えさせます。

なぜ次の発情が来ない?

プロジェステロンが、GnRHとLHをおさえるからです(負のフィードバック)。

妊娠しなかったら?

7

子宮のPGF₂αで黄体が壊れる

妊娠しないと、子宮がPGF₂αを出して黄体を壊します(黄体退行)。プロジェステロンが下がり、次の周期が始まります。

なぜ子宮が決める?

子宮が「妊娠していない」ことを知る場所だからです。妊娠すると、胚がこの合図を止めます。

動物によって、どう違う?

8

動物による違い

  • 牛・豚:子宮のPGF₂αで黄体が壊れ、約3週ごとに周期がくり返す
  • 猫:交尾排卵。交尾がないと排卵せず、発情をくり返す
  • 犬:年1〜2回。排卵後は妊娠しなくても黄体が約2か月続く(子宮のPGF₂αで黄体を壊すしくみがない)

薬で、この流れを動かすと?

9

薬で流れを動かす

  • PGF₂α製剤:黄体を壊して、次の発情を早める(牛の発情同期化)
  • GnRH製剤:LHサージを起こして、排卵を促す
  • hCG製剤:LHの代わりに働いて、排卵を促す

予測してみよう:黄体がある時期の牛にPGF₂α製剤を打つと、数日後に何が起こる?

答えを見る

発情が来ます。黄体が壊れてプロジェステロンが下がり、おさえられていた卵胞が育つからです。

流れの全体:視床下部(GnRH)→ 下垂体(FSH・LH)→ 卵胞(エストロジェン)→ LHサージ → 排卵 → 黄体(プロジェステロン)→ 妊娠しなければ子宮のPGF₂αで黄体退行 → 次の周期

流れでたどる シリーズ(シリーズの一覧へ)

薬は作用のしくみまでを扱い、用量は扱っていません。
執筆・編集:Vet Study Library 編集部 監修:獣医師(農林水産省 獣医師名簿第44733号登録)